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「健康によい」とはどういうことか―ナラエビ医学講座

「健康によい」とはどういうことか―ナラエビ医学講座 人気ランキング :
定価 : ¥ 1,680
販売元 : 晶文社
発売日 : 2005-10
発送可能時期 : 通常24時間以内に発送
価格 : ¥ 1,680
軽いタッチで奥深いっす

EBM・NBMという概念が著者によって十分に噛み砕かれ、大変わかりやすく書かれています。
しかしそれだけではなく、「もともと一般の大学生や教職員向けの健康講座的な目的で書かれたもの」との通り、
とても身近な問題を取り上げて書かれているため、少しでも医学や医療に関心のある人であれば楽しくスラスラと読めてしまいます。
個人的には、「ライバルを心身症にする方法」などがとても面白かったですよ。友達にもこんなアドバイスしていたな〜とか、色々考えさせられる内容でした。
EBM・NBMに興味のある方はもちろん、医学・医療に少しでも関心のある人がいたら、勧めてあげたい一冊です。

ナラエビバンザーイ!!

一読してビックリした。
何がビックリしたか?
EBMとNBMを取り巻いてきた難問が,非常に平易な言葉ですらすら解かれているからです。
例えば,EBMとNBMは認識論レベルでは異なるが,実践では統合できるという著者の主張は,NBMからみたEBM,EBMからみたNBMを示すことで,とても実践的に示されている。
これまで,EBMとNBMは補完的という主張はあったが,実践的にどうするのかということをうまく説明している人たちはあまりみたことがない。
著者が提唱するナラエビ医学は,読者である私たちにもわかるように言葉を尽くして説明してくれている。
本気で,EBMとNBMを考えたい人にお勧めです。

良質な医学書

医療現場ではEBM(根拠に基づく医療)とNBM(物語りに基づく医療)が話題になっているが、誤解や混乱も多い。著者は、現在の日本でEBMとNBMの両者を実践し、かつ自分の言葉で語る事ができる数少ない医師の一人である。著者の研究室に遊びに来た学生との対話、という形式で語られる内容は、著者の経験もふまえた実に味わい深いものとなっている。健康ブームに便乗した、巷の医療系トンデモ本とは一線を画した良書であり、現役の医療者にこそ読んでいただきたい本である。

医療の本来あるべき姿を浮き彫りにし,今後医療があるべき姿を指す

『「健康によい」とはどういうことか』
 本書には,最新の医療的枠組みの特徴と有効性について,<対話形式>でとてもわかりやすく書かれている。
 本書では,
「高血圧は実在しない」
「診断基準は人が恣意的に作ったものだ」
「なにかあるとおなかの調子に現れる人は20%もいる」
「イライラしている時などに痛みが強くなるのは,決して幻や単なる気のせいではない」
「(ある種の)病態には単一の原因はない」
「ライバルを心身症にする方法」
「医療に『絶対を保証するもの』なんてもともとない」
 といった一見非常識にも思われることが語られている。
 しかし,本書を読めば,いつの間にか「これらの主張こそが正論である」と思っている自分に気づく。読後には,目からはがれ落ちた鱗の数々を目にして,目に鱗が張り付いていたことを,初めて自覚することになるだろう。
 さて,副題にある「ナラエビ医学講座」の「ナラ」とは「ナラティブ」(物語)を指しており,「エビ」とは「エビデンス」(科学的な証拠)を指している。
 つまり,本書は,NBM(物語に基づく医療)と,EBM(エビデンスに基づく医療)という最新の2つの柱となる医療理論からなっている。
 「物語」と「科学的エビデンス」とは,一見相反するものにみえるため,これらは相容れないと思う人もいるかもしれない。
 しかし,本書を読んだならば,これらは車の両輪であり,お互いが「活きる」ためには,お互いの存在が不可欠な関係にあることがわかる。
 また,あまりにもわかりやすいがゆえに失念しがちなので,次のことも,確認しておかなければならない。
 それは,この本は,「NBM」と「EBM」という現代医療の最先端における双極をなす枠組みの融合理論に他ならない,ということである。
 この「融合理論」という響きから「机上の空論」といったイメージを抱く人も少なくないだろう。しかし本書ほど,そのような頭でっかちなイメージとかけ離れたものはない。
 それは,この本が,医療の根本問題に迫りつつ,最も有効な医療のあり方を提示しているからであろう。
 そして,本書がそうした本となりえたのは,筆者である斎藤清二氏が,長年医療現場に携わりながら,そこで芽生えた問題意識を「曇り無き眼」で見つめつつ,それを打開する方法を考案し実践し続けてきたからだと,私は思う。
 医療の本来あるべき姿を浮き彫りにし,今後医療があるべき姿を指し示す本書は,医療関係者のみならず,一般の人にも,是非ともお薦めしたい一冊である。

ものごとの考え方を示した本としてもおすすめです

医療という活動に対してどのように取り組むべきかを平易に語ってくれた本。
著者はこれまでNBM(ナラティブベイストメディスン)に関する著訳書を三冊出されておられるNBMの日本における先端的かつ実践的な研究者。
本書では、NBMとしばしば対比的に語られることの多いEBM(エビデンスベイストメディスン)との統合的スタンスをナラエビ医学として提示している。
EBMというのは「臨床疫学的な研究から得られた情報を、実際の臨床場面における診療に役立てる方法論」であり、それ以前の権威にもとづく診療に対するアンチテーゼとして提唱され、広まってきたもの。(本書より要約)
これに対してNBMは、病と患者の対処の行動をその人生と生活における大きな物語のなかでひとつの物語として認識し、患者との対話を重視するなかで、患者の語りとその主体的役割を重視し、多様な文脈における複数の物語(説明)の可能性を受け入れる、というスタンス。(本書より要約)
その意味で、NBMはEBMに対する批判的スタンスであると受け取られることもあるが、著者はそれを「ナラティブ3年エビ8年」というような形で統合可能なものとして提示している。この統合については、両者が相互補完的であるという見方、共存しうるという見方、NBMがEBMを包摂し統合するという見方があるようだが、著者はこの第三のスタンスに立っている。
本書は医療に関する本であるが、このスタンスは他の分野にも参考になる。統計学的な数値を単純に科学的エビデンスとして信奉し、その本来の確率論的な意味合いをぬきにして決定論的な言い方にすり替えてしまうようなケースはあらゆる分野に偏在している。本書は、そうしたエビデンスの誤用についての警鐘であるともいえ、さらに、警鐘にとどまらず、ナラエビ医療という一つのアプローチを提唱しているところに大きな意義があるといえる。
特に、人間、いや個人を対象にして何らかの働きかけをしようとする場合には、このスタンスはとても参考になる。たとえば私の専門であるユーザ工学に例をとると、何か人工物を開発しようとしたときに、従来のマーケティングのアプローチでは統計的に代表値とされるユーザのペルソナを考え、それに対してコンセプトの企画を行ってきた。しかしユニバーサルデザインの指摘しているようにユーザは多様だ。そして、その人工物を利用するのはひとりひとりの「個人」なのだ。その多様性に対し、大量生産という仕組みそのものが既にまちがいを内包しているとも言えるのだが、それを言ってもはじまらないとすれば、設計の上流でNBMのような形でユーザの生活の有様を的確に把握し、最大公約数とはいえ、可能な限りの多様性を包含するように努力すべきだ。そうしたプロセスの中で、フィールドワークによってユーザの実態把握を行うアプローチが普及しつつあるのは、ある意味でNBMの状況と近いモノがあるだろう。
EBMの実践ステップとして、@患者の問題の定式化、A情報収集、B情報の批判的吟味、C患者への情報の適用、Dそのプロセスの評価、があるが、著者の指摘するとおり、そのうちのAとBは典型的なEBMのアプローチであるものの、@とCはNBMのアプローチがより適切な活動形態を提供するものといえるわけだ。
もういちどユーザ工学とのアナロジーを考えるなら、このプロセスはISO13407の提唱している人間中心設計のプロセスモデルときわめて類似している。そのあたり、他分野の人間として本書を読んでいてとても面白く思った。
なお、本書は著者の勤務先の広報誌に書かれた原稿をもとにしているとのことだが、愛と誠(懐かしい(^_^;))という学生と著者との会話形式で書かれているため、とても読みやすい。この形式は啓蒙書として成功しているといえる。
ただ、注意しなければいけないのは、とても重要な概念や考え方が随所に盛り込まれているが、それを本書の読みやすさの故に見落とさないようにする必要がある。
もっとも最終章の長いあとがきの中で、そうした概念を整理してあり、全体としてとてもいい構成になっていると思う。
一時間程度で手軽に読める本ではあるが、その示唆している内容は深い。ぜひとも多くのみなさんに読んでいただきたいと思う。

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